【司法書士試験】本試験より難しい問題を解くことの必要性①

司法書士試験
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こんにちは。九条です。

先日はアンケートにご投票いただきありがとうございました。以下、アンケートの結果です。

アンケート内容「司法書士試験の勉強において、本試験よりも難しい問題を解く必要はあると思いますか?

  • 得票数:7票
  • ある:42.9%
  • ない:57.1%

アンケートでかなり曖昧な質問をしたようで申し訳ない気もします。しかし、あえてそうした面もあります。

また、択一式と記述式で結論が異なる可能性もありますが、今回は択一式のお話をさせていただきます。

今回、非常に実践的かつ突っ込んだお話をさせていただきます。(この Web サイトの記事で一番深い記事になるかもしれません。)

かなりの長文となることが予想されるため、数回に分けて投稿させていただきます。そのため、記事のタイトルに①と打たせていただきました。

これから述べることは、「択一逃切点」を取るための勉強方法です!

導入

この記事は続編も通して、合格レベルにある方にとっては当たり前の事かもしれません。当たり前に思えない方は、厳しい言い方ですが学習がかなり遅れていると考えられます。本気で受かりに行くなら勉強方法を根本的に変更するか、「択一逃切」を諦めた上で「記述挽回」作戦に切り替える必要があります。

最初に、過去問より難しい問題を解く必要があることは誰もが承知していると思います。

というのは、既出の肢を正解できるのみでは「択一逃切」に届かないことが、既にデータとして明らかにされているからです。(基準点付近までなら行くかもしれません。)

松本雅典先生が、過去問だけで何問取れるのか?を公表されていますが、過去問のみでは、「択一逃切」に届きません。

この動画をご参照ください。

本試験よりも難しい問題を解く必要はあるかどうかについてですが、これは非常に難しい考察なのです。というのは難易度には2つの軸が有るからです。これは数学に出てくる x軸 y軸のようなものだと思えばいいです。

x軸の方向性では難しい問題を解く必要が無いが、y軸の方向性では難しい問題を解く必要がある。そういう結論が正解です。

そこで、司法書士試験の択一式における x軸と y軸がどのようなものであるかを解説します。

x軸 – 試験範囲から外れた問題

これは y軸と比べて簡単に説明することができます。この方向性で難しい問題を解く必要は一切ありません。

要するに、些末過ぎる論点や実務的過ぎる論点のことです。

たとえば、民法の雇用契約を挙げることができます。これは過去問での出題実績が全くと言っていいほど存在しません。雇用契約という論点自体、全く記載していないテキストも有ります。

せいぜい雇用契約が「双務、有償、諾成」であることを知っていれば十分でしょう。

もし、x軸の方向性で本試験よりも難しい問題を解いている方がいるならば、直ちに止めてしまうべきだと思います。

もっとも、本試験で「あり得ない!」と感じるような奇問が出題される可能性はあります。その場合の「正解」といえるのは、思考を辞めてランダムにマークしてしまうことです。

私が受験した年も、奇問が1問出題されました。

奇問を見たときにランダムにマークする訓練をしておいた方が良いのは確かですが、それは模試を1回受けておけば十分です。

y軸

この方向性で難しい問題を解くことは「択一逃切」を狙うならば、絶対に必要です。

今回、y軸のお話は途中までにしようと思います。長すぎるからです。本当に本質的な部分は次回以降の記事に回します。ここでは y軸について語るための前提となるお話をさせて頂きます。

例えば次のような肢が本試験の民事訴訟法で出題されたとしましょう。

ア 訴えの提起は書面(訴状)でしなければならないが、簡易裁判所においては口頭ですることができる。

これは既出と言うよりも基本的過ぎる肢です。逃切点と言わず、基準点付近の方でも余裕で正誤判定できるでしょう。

答えは当然「正」です。

次に進みます。

イ 独立当事者参加の申出は書面でしなければならないが、簡易裁判所においては口頭ですることができる。

これが既出であるか未出であるかは失念していましたが、とりあえず未出の肢だと仮定とします。(ちなみに管理人は、受験生の頃、既出の肢と未出の肢を瞬殺で区別できました。今の私にはそれほどの実力は有りません。)

未出だとすると、基準点付近の方は少々迷うかもしれません。

  • 訴えの提起は簡易裁判所においては口頭ですることができる。じゃあ独立当事者参加も大丈夫なのでは?
  • 補助参加は口頭ですることができる。じゃあ、独立当事者参加も大丈夫なのでは?

仮にこの肢が、どこかの予備校の答練で出題されたとします。この肢を答練で見た方は、その後、念入りに復習するでしょうから、この肢の正誤を容易に判断できることでしょう。答練をやっている人とやっていない人の間で差が付くことになります。

ちなみに正解は「誤」です。簡易裁判所においても、独立当事者参加は書面でしなければなりません。

次に進みます。

ウ 管轄の合意、および飛躍上告の合意は必ず書面でしなければならない。

これは未出だったと思います。(記憶がやや曖昧なので既出だったら申し訳ありません。その場合でも、とりあえずこのお話では未出だと仮定します。

仮にこれが、どこの予備校の答練でも出題されたことが無いとします。

そうすると基準点付近の方はかなり迷うでしょう。

  • 常識的に考えたら「正」だ?
  • しかし、どこか不安があるぞ…

ちなみに正解は「正」ですが「正」と判断できたとしても、迷ったのならそれは所詮フィーリング(まぐれ当たり)に過ぎません。正解のうちに入りません。

ア、イ、ウのいずれの肢も本試験で出題される可能性は十分にあります。

管理人は、これらの肢が本試験に出題されたとしたら、確実に全肢正誤判断できるべきだと考えます。管理人も受験生の頃は正誤判断できました。

択一逃切をやってのける方は、ア、イ、ウのいずれの肢も迷わずに、瞬殺で正誤判定します。

答練を受けていようがいまいが瞬殺で正誤判定します。極端な話、過去問すら解いていなくても瞬殺で正誤判定します。

何故でしょうか?

それは、彼らが普段解いている問題が、基準点付近の方とは根本的に違うからです。

では、彼らは普段どういう問題を解いているのでしょうか?

これは次回に続きます。

最後に

今回挙げた肢の正誤判定を誤った読者様がいるかもしれませんが、そういう方でも本試験に合格できる可能性はあります。

今の時期であれば、民訴以降が「うんにゃらほい!!」でも問題ありません。民法~商登法が完璧にできていれば、民訴以降は簡単だからです。

続編記事

【司法書士試験】本試験より難しい問題を解くことの必要性②

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