司法書士と自閉症

受験以前
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お久しぶりです。九条です。

司法書士試験まで丁度1箇月となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回の記事についてですが、最近、匿名掲示板で、自閉スペクトラム障害(高機能自閉症、アスペルガー症候群等)の方で、司法書士試験を受験しようとされているという発言をよく目にします。これについて考察します。

管理人も自閉症を指摘された。

最近、自閉症スペクトラム障害の当事者の方から「君は、自閉症の可能性が極めて濃厚だから、診断を付けた方が良い。」と言われました。それも、その方が言うにはかなりの重症らしいです。

これを言われて、「失礼なことを言われた。」というよりは「ストンと来た。」という印象を受けました。

このような指摘を受けたのは、私が司法書士事務所を1週間でクビになった話をしたことがきっかけです。

クビになった原因として詳しくは有料記事に書いています。

端的に言えば著しいコミュ障だからです。

電話対応でフリーズするということが起きて、またフリーズしなくても非常に「感じが悪い」と指摘されるのです。

私は、家族や友人と一緒に、お店で買い物をしたり飲食店に行った後、同行者から「あの店員、感じ悪かったね。」と言われることがあるのですが、実はこれが理解できません。他人の「感じが良い、悪い。」が理解できないのです。

「感じが良い、悪い。」という概念がまるで理解できていないということであり、そんな状況で、「感じが悪い」と指摘されても改善できるはずもありません。

これがひとつの原因でクビになりました。

ちなみに、このことを精神科医に相談したのですが、既に別の疾患で診断が付いていて、障害者手帳も出ていて、年金もこれで審査に回すので、新たに診断を追加するメリットはないと言われました。

自閉症スペクトラム障害は、二次的障害が出ている場合は別として、薬物治療も有効ではなく、私の場合は診断を付けてもほぼ意味はないそうです。

幼少期を思い出すと…

幼少期を思い出すと、言われてみれば自閉症スペクトラム障害の症状として、心当たりのある事象が幾つもありました。

  • 知能は正常
    →IQ.130 程度。(むしろ高い方。)
  • コミュニケーションの障害
    →悪気なく人を不快にさせるようなことを言ったり、したりする。
    →同年代の人と遊ぼうとせず、一人でいることを強く好む。
    →興味のあることを一方的に話す。
    →「なんで?」という言葉を異常に多用し、あらゆることに理由を求める。
    →絵を描くとき、人間の絵を絶対に描かない。
    →話すときに人と目を合わせない。
  • こだわり行動
    →換気扇に異常に固執する。
    →その他、こだわりの対象は変遷するものの、大人になっても何かしらにこだわる。
    →外出の際に道順にこだわり、友人が別の道順で行くと、一緒に行くことを拒否する。
  • 興味の範囲の著しい偏り
    →算数、理科、思春期は法律の条文、高校以降はプログラミング。
    →クラスで唯一人、通知表に1~5のすべての評価値が載る。
  • ハイパーレクシア
    →文字の読み書きや、数字の理解、計算能力の異常な早熟。(3歳頃にはできていたので神童と言われていた。)
  • その他
    →奇声。
    →多動。(じっとしていられない。落ち着きがない。)
    →衝動性。(理由もなく、おもちゃや家具を破壊する。)
    →異常に運動が苦手。
    →清潔感がないと周囲の人に言われる。(自分の鼻くそを食べる。)

ただ、当時の状況を考えると、このような障害特性を持っていたことは、むしろ良かったのかもしれません。家庭環境が恵まれた状況になく、いじめにも遭っていたため、周囲や他人の事を気にしてしまうと、おそらく別の精神疾患が出ていたでしょう。

自閉スペクトラム障害と司法書士「試験」

さて、話を戻しますと、自閉スペクトラム障害の人の場合、司法書士試験には簡単に受かってしまう可能性が高いです。(簡単にとは言わないまでも、1年あれば可能という人が多いと思います。)

自閉スペクトラム障害の人の場合、自分の興味のあることに対する集中力がすさまじく高く、暗記力も高いので、司法書士試験には向いていると思います。

実際、自分も司法書士試験をそれほど難しいと思わないですし、むしろボーナスステージという感覚があります。

自閉スペクトラム障害と司法書士「実務」

では、自閉スペクトラム障害の人に司法書士の実務が務まるかというと、無理ゲーも良いところだと思います。

自閉スペクトラム障害の場合、対人コミュニケーション能力に極めて難があり、司法書士は高い対人コミュニケーション能力を求められるからです。

なお、他の職業はどうかと言えば、例えばプログラマはそこまで高い対人コミュニケーション能力を求められません。

世間一般では、プログラマは高い対人コミュニケーション能力を求められる、ということにされていますが、私は、司法書士は務まらないのにプログラマは普通に務まっています。

※現在、失業していますが、これは対人コミュニケーション能力の問題というよりは別の疾患(双極性障害)の症状によるものです。

実は、司法書士試験に受かっているのに登録しない人が一定数存在しているのは、自閉スペクトラム障害の人が、合格者の中にかなりの数いるからではないかと考察しています。

自閉スペクトラム障害の人の中には、年金を受給している人もいて、ニートで、生活にはそれほど不自由しておらず、暇つぶしで資格を取るという人もそれなりにいると思うのです。

自閉スペクトラム障害の人が司法書士資格を取る意味はあるか?

自閉スペクトラム障害の人の中にはニートの方も多いと思いますが、ニートから人生一発逆転を賭けて司法書士試験を受けようという方もいるかもしれません。その考えは少々危険で、実務がまるで務まらない可能性を考慮すべきだと思います。

予備校講師を目指すなら有りだと思います。

自閉スペクトラム障害の適職として、予備校講師が挙げられることもあります。

ただし、司法書士実務経験がある方が、予備校講師として信用されやすく、そのための実務経験を(おそらく)積めないという問題があります。

簡単に合格できるでしょうから、単純に趣味として受けるのは良いと思います。

まとめ

自閉スペクトラム障害の人に司法書士「試験」は難しいか?
→楽勝。

自閉スペクトラム障害の人に司法書士「実務」は難しいか?
→無理ゲー。

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