こんにちは。九条です。
最近、というか大分前から、色々な掲示板やブログ等で、司法書士試験のコスパについて気にする人を見かけます。
司法書士試験は、世間一般では、膨大な努力と時間的コストが必要だと言われており、果たして合格してそれに見合うだけの収入が得られるかを気にしているというわけです。
これにはいろいろな意見があります。コスパは抜群に良いとか、コストが労力に見合わない等、色々な意見です。
これについて管理人は、他の人とは多少異なる珍しい考え方をしていると思います。
本 Web サイトでは合格後の実務に付いては取り扱わないと宣言しましたが、何もコスパとは実務に限った話でもないので、例外的に取り扱うことにしました。
ただし、管理人は司法書士登録をしていない為、現実を分かっていない人間のたわごとが含まれるかもしれないということはご了承ください。
結構、本音をバッサリ発言しており、(受験生、合格者、実務家全て含めて)人によっては不快感を感じる部分もあると思います。
それと、この記事では、最後の部分で「司法書士資格を活用して大儲けする方法」というテーマも扱います。私は、ほぼ確実に大儲けできると思うアイディアがあるのですが、ある事情により実行していません。大儲けしたい方で、かつリスクを取れる方は実践してみてください。
前置き(ジョブチェンジは人生の一大イベントで魔法級の奇跡)
司法書士に限らず、職種を変えること(場合によっては職場を変えること)は人生の一大イベントになり得ます。
前置きとして、ゲームに例えながら説明します。
転職(ジョブチェンジ)という概念は色々なRPG(ロールプレイングゲーム)に存在します。
ファイナルファンタジー、ドラクエ等を挙げることができます。
この中で、ゲームのテーマ性もからめて、ジョブチェンジという概念について深く突っ込んだ演出やストーリー性があるのはファイナルファンタジーとⅢとⅣとⅤです。
ドラクエでは比較的簡単にジョブチェンジしていますが、ファイナルファンタジーでは、人生の一大イベントという点が強く強調されています。
えっ、ファイナルファンタジーもメニュー項目から一発でジョブチェンジできるから簡単にジョブチェンジしているんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。しかし、これは間違いです。
例えば、ファイナルファンタジーのⅣでは主人公が名実ともに悪役の暗黒騎士から、名実ともに伝説の勇者のパラディンにジョブチェンジしますが、その際に試練の山という、これまでに生きて帰った人がいないような凶々しい(まがまがしい)ダンジョンに挑戦しなければなりません。
試練の山では普通のボスより一段格上のボスに挑んで倒さなければなりませんし、それを倒しても、今度は過去の自分である暗黒騎士と決別するため、鏡に映った自分自身と戦わなければなりません。
そして、ジョブチェンジに至るまでの主人公の心理描写(過去の自分と決別する)も緻密に描写されています。
実際にパラディンにジョブチェンジしたときは、喜びを表す音楽として、ファイナルファンタジーの普通の戦闘勝利曲より格上の勝利曲が流れるという演出もあります。
これは、現実のジョブチェンジと非常に似ており、現実のジョブチェンジ(司法書士試験)も過去の自分との決別や試練と言った面があります。
ここで、参考までにファイナルファンタジーⅢやⅤのジョブチェンジについても説明しておきます。
これらの作品では、希望を表象するクリスタルと言うアイテムに選ばれた勇者が使える特権としてジョブチェンジが描かれています。
私は、小学校低学年の頃からファイナルファンタジーをプレイしており、メテオ(隕石を落とす。)ような、当時、周囲の子供たちが熱中している少年漫画を凌駕するスケールの攻撃をできる光の四戦士(主人公のパーティ)に強く憧れました。
当時、いじめに遭っていたので、メテオで学校を粉砕してやりたいというような空想をすることが、ひとつの心の支えになっていたように思います。
例えば、周囲がの子供たちが、ドラゴンボールのキャラがいたら世界平和が実現するのにな~、等の主張をしている中で、私は光の四戦士がいたら世界平和はもちろんのこと、死者の蘇生までできると子供としては一風変わったことを主張していました。
大人になってからもファイナルファンタジーは好きですが、しかし、光の四戦士についての印象は、司法書士試験を受験するあたりから変わり始めます。
私はメテオを使えることが光の四戦士の強さだと思っていたのですが、その実は違っていました。光の四戦士の本当の強さとはジョブチェンジにあったのです。
ファイナルファンタジーⅣでは既に述べた通り、大きな試練に挑戦してジョブチェンジしますが、ⅢやⅤの主人公である光の四戦士は、選ばれた勇者の特権として、これを無視して問答無用でジョブチェンジできるのです。。現実世界であれば、試験に挑戦し、莫大な時間をかけてジョブチェンジする必要があるところ、選ばれた勇者だからというだけでこれが一瞬で完了します。これは時間という物理法則さえ捻じ曲げる魔法級の奇跡だと言えると思います
逆に、クリスタルに選ばれていないファイナルファンタジーⅣの主人公は魔法級の奇跡のサポート無しにジョブチェンジしなければなりませんでしたから、大きな試練が必要だったのです。現実世界のジョブチェンジもこれと同じことが言えます。
既に述べましたがジョブチェンジするには大きな試練(例としては司法書士試験)に挑戦し、過去の自分に打ち勝ち、過去の自分と決別しなければならないときがあります。現実のこの世界に光の四戦士はいませんから、これを魔法級の奇跡でスキップなんてことはできません。
個人的に、ファイナルファンタジーが好きな人には司法書士試験でなくても良いのですが、何らかの資格試験に挑戦してジョブチェンジを果たしてみることをお勧めします。貴方たちが操作していた光の四戦士が、どれだけ勇者に相応しくブッチギリで強いかが見えてきます。希望を表象するアイテムであるクリスタル由来の能力を、ジョブチェンジとした作者(坂口博信)の感性にも心打たれると思います。
余談も入りましたが、とにかくジョブチェンジは人生の一大イベントで魔法級の奇跡あること念頭に置いて、この先を読んでいただければと思います。
司法書士試験のコスト
コスパについて考えるならば、まずその前提として、コストを正確に把握しなければなりません。
司法書士試験のコストはどのくらいなのでしょうか?
これは具体的に数字が出ており3000時間と言われています。これを1日8時間の勉強で消化するとすれば約1年かかる計算になります。
もし金銭に換算するなら、1年正社員で働けば平均で400万円程度の給料がもらえますので、その地位にある方にとっては400万円の投資ということになります。
全力でやっても1年目で多少運が悪くて合格できない方もいるかもしれませんが、2年あれば本当に全力でやっている方はまず合格すると思います。
このコストは重い(高い)のでしょうか?軽い(安い)のでしょうか?
あくまでも個人的な考えですが、実は、時間だけを見れば、これは何かを勉強するコストとしては、かなり軽い分類に入ります。
ぎゃざ(カードゲーム)で例えるなら、2~3ターン目ぐらいに召喚可能な小型クリーチャーと同じぐらい軽いでしょうか。
次の参考記事を読んでください。
(参考記事)人生逆転を狙うなら、プログラミングと資格取得どちらがオススメか?
私はプログラマになるために、工業高校に進学し、大学に進学し、大学院に進学して勉強を重ねています。勉強に9年を費やしたことになります。
更に、学費の問題もあります。私の大学は私立でしたので、大学から大学院まで500万円以上はかかりました。
※ただし、私は特待生だったので学費の大部分を支払わずにほぼタダで通わせてもらいました。
これに比べてみれば、司法書士試験の1年というコストは非常に軽いと感じるはずです。
しかし、ここでお話しているのはあくまで時間的コストであって、実際はもう少しお話が複雑です。
学校での勉強は、趣味をやりながらやっても構いませんし、サボれば留年するという怖さはありますが、入学試験で学力は担保されているので、よほどのことが無い限り留年しません。
この点は気楽ではあります。
これに対して、司法書士試験は、受験に失敗する不安(費やしたコストが無駄になるリスク)が常について回るため、心理的に非常に大きな負荷がかかります。また学校の勉強では分からないことがあったとき、多少妥協しても良いかもしれませんが、司法書士試験でこれは許されません。有料記事にも書きましたが、受験生の期間は懲役を受けているように感じる人もいます。合格発表までの期間も地獄のように辛いです。
これは前置きでも述べた司法書士試験の試練という性質です。
伝説の勇者の特権である魔法級の奇跡(ジョブチェンジ)を勇者でも何でもない一般人が使うのですから、妥当な反動だと思います。
これまた、ゲーム的な言い方ですが、むしろ、コストが軽いからこそ、その反動が大きくなることでバランスがとられているように感じます。
なので、時間的コストだけでは測れない面があって、心理的な負担は極めて重たいです。
※ただし、私も大学院時代には2日に1回しか眠れない、学校に泊まり込んでは徹夜という生活になってしまった経験があるため、普通に学校へ行くのも相当重たいことは付言しておきます。
よって、司法書士試験の時間的コストはかなり軽いのですが、その他の心理的負担が重いため、一概に論じることができないのです。不安を感じない人や、むしろそれをポジティブに楽しめる人には、司法書士試験のコストは総合的に見ても非常に軽いものになると思いますが、そういう人は珍しいと言えます。
ただ、私の意見を言えば、その他の心理的負担は受験生の主観的な問題であって、時間的コストが軽いのだから司法書士試験のコストはやはり軽いと思っています。
意外に思われるかもしれませんが、司法書士試験のコストは、コスパを論じる前に、そもそも軽いという見方が可能なのです。
むしろ司法書士試験の重さはコストではありません。リスクが本質だと思っています。
合格できなかった場合に、勉強したことが無駄になるリスクもありますが、多くの受験生は専業受験で挑んでいると思われます。かなり不条理に感じますが、日本ではこうした経歴のブランクはネガティブにみられることが多く、受験に失敗した場合に再就職ができずに、永久に受験生という最悪のシナリオも想定されます。
よって、1年が軽いとは言いましたが、安易に司法書士試験受験を万人にお勧めできないのも事実と言えます。
コスパを論じるというより、コストではなくリスクが合格した場合に得られるものに見合うのかと考えた方が良いかもしれません。
ただ、これは本当に人それぞれです。結果論も含みますが、私のような(ほぼ)独学一発合格してしまうような人は、受かるべくして受かっています。受験勉強する前から合格を確信していました。私のような人の場合、リスクをそもそも感じないかもしれません。
ではコスパは?
ようやく、コスパについて論じる準備ができました。
個人的な意見ですが、コスパは色々な場面分けをして考える必要があるかと思います。
個々人の置かれている状況によって、本当に資格の価値が違います。
場面には次のようなものがあります。
- 独立して資格を活用する場合
- 司法書士として勤務して資格を活用する場合
- 司法書士以外として勤務して資格を活用する場合
- 司法書士以外で既に雇われていてそのまま働き続ける場合
- 学生が受験する場合
- 完全に趣味として受験する場合
- 副次的効果
それぞれについて見ていきます。
独立して資格を活用する場合
これは司法書士登録をして独立する場合、しないで独立する場合の両方を含みます。後者の典型は、専業講師です。
私もこの場合に該当します。
私の場合
最初に私の場合から解説します。
私の場合は、登録せずに教材を自作して売って稼ごうとしています。
前提として言っておくと、この教材はできれば年収1億円、最低でも年収1千万円に達する想定で進めており、決して「ちっぽけな副業」ではありません。そして、実際に完成すればそれだけの売り上げを達成するという確信もあります。
この収入は、自分で言うのもなんですが、会社を作らずに個人でやる仕事としては、当然ながら、ブッチギリで高い部類に入ると思います。
よって、このプロジェクトが完成し想定通りに売れれば、という前提は付くものの、非常にコスパが良いと個人的には思います。
ただし、この仕事は合格者であれば誰にでもできるわけではありません。当然売れる教材を作るには圧倒的な受験センスが必要です。
しかし、それ以外にもいくつかハードルがあります。
まず、プログラミングのハードルです。私はプログラミングができるので、自分でプログラムを書きますが、このスキルの無い人は外注する必要があるため、投資が必要になってきます。投資が必要ということは自分自身の労働力以外の面でリスクを背負わなければならなくなるということです。
また、外注しても思った通りのものができてこない可能性があります。クラウドソーシングサイトで外注すれば素人同然の人に仕事を頼んでしまうリスクがありますし、ちゃんとした人に頼んだ場合でも、仕様を上手く伝えることができなければ、思った通りの物が作れません。
そして、この教材を販売する上で、私はかなり宣伝に力を入れています。
通常はものを作ってから売るという発想をするのですが、それでは売れないリスクがあるので売ってから作る(客を見つけてから作る)ということを前の会社で教わったことがあります。私は、これになるほどと納得しました。
このプロジェクトもこの思想の元に進めており、まずはブログを作って宣伝をして、買いたいという人を見つけるところから始めました。
教材の完成はまだですが、この戦略は成功しており、私のブログは司法書士の受験生にはある程度、人気のあるブログになっていると思います。
このプロジェクトの特異な部分として、私自身が全問作問するということもあると思いますが、宣伝を私自身が全て行っているということもあると思います。
広告費用が掛からないというメリットもありますが、何より合格者自身が「この教材は『受験生時代に私が欲しかったけど、当時はなかったモノ』にする予定です。」と宣伝することで、宣伝に強烈な説得力が生まれます。
しかしながら、これをやってのけるには、かなりの文才が要求されます。私は、司法書士試験合格者であるのみならず、文才まで具備していたため、このような戦略を取ることが可能となりました。
このようなハードルがあるため、非常にコスパは良いのに、誰にでも再現できる方法ではないということになります。
司法書士実務をする場合
※私は登録しておらず、実務をしていないため、想像を含む検討となることをご容赦ください。
まず、司法書士は業務独占資格です。資格が無ければ法律上仕事ができません。資格があって初めて仕事に就くことができますし、試験である程度実務能力も担保されていると言われています。これは、非常に魅力的ですが、一方では、司法書士の実務には、人によっては好ましくないと感じる特徴があります。特徴とは、かなり専門的ではあるものの、メインの仕事は登記であり、事務処理に部類される仕事だということです。
ここで言う事務処理とは、司法書士試験に合格し、研修を受けて、方法を知ってさえいれば誰がやっても同じ結果になる仕事だということです。
仕事の速い遅いはあっても、この仕事は特別難しいからこの人にしか頼めないとか、小説を書くように独創性が要求されるので是非この人にやってもらわなければならないとか、そういうのが基本的にありません。
要は、仕事をする人の個性が出にくい仕事です。
この性質から、エアプ発言ではありますが、私の考えとして、司法書士は、コミュニケーション能力や営業のスキルがかなり強く要求されるのではないかと思います。
これに対してITエンジニアの仕事は対照的となります。
ITエンジニアの仕事は、この仕事は特別難しいからこの人にしか頼めないとか、小説を書くように独創性が要求されるので是非この人にやってもらわなければならないという性質があります。
仕様書通りに作れば良いという仕事もありますが、企画から進めなければならない仕事も少なくありません。
また、仕様書通りに作る場合でも、パズルを解くような思考が必要な課題もあります。基本情報技術者を持っていれば誰でもできる仕事というわけではありません。
※ただし、基本情報技術者は、そもそも業務独占資格ではないので、司法書士とは一概に比較できません。
この性質から、ITエンジニアは、まずは技術力ありきの仕事です。コミュニケーション能力や営業のスキルと言ったものは、仕事の幅を増やすためにできるに越したことはない、という副次的なものになります。
※これはITエンジニアという仕事の非常に魅力的な部分であり、ある程度コミュ障でも他の仕事に比べれば圧倒的に働きやすくなっています。
これは芸術家も同じで、まずはすぐれた作品を生み出せることが前提で、そこにファンが付いてこそ仕事として成り立つのであって、コミュニケーション能力や営業は本質ではありません。
本質ではないということは外注することも可能です。実際にITエンジニアの仕事には営業の外注をできる仕組みがあり、フリーランスのエージェント会社がそうです。フリーランスに仕事を紹介して儲けるという、フリーランスのITエンジニアから営業の外注だけを受けてやっている会社も存在します。コミュニケーション能力や営業のスキルに自信が無いエンジニアはこういうものを使っていくことになります。
一方、司法書士は誰がやっても同じ結果になるのですから、芸術家のように仕事の成果単体にファンが付くという状況が観念しにくい仕事です。ということは、コミュニケーション能力や営業スキルで競合に差を付ける必要があり、むしろコミュニケーション能力や営業スキルの方が、仕事の本質部分になり得ます。
実際に司法書士の方で営業を外注しているという話は聞いたことがありません。転職エージェントはありますが、司法書士のフリーランスエージェントなる会社は聞いたことがありません。
※そもそも司法書士のフリーランエスエージェントは司法書士倫理上、できないのではないかとも思います。
そこで、これは私の意見というより、随所で指摘されることでもあるのですが、司法書士登録をして実務をする場合、売り上げは、個人のコミュニケーション能力や営業スキルに強く依存すると思われます。
よって、コスパが良いかどうかは、コミュニケーション能力や営業スキルにどのくらい自信があるかで変わってきます。
なお、私は対人営業というものを絶対にやりたくありません。苦手というか無理です。登録して実務をしない大きな理由のひとつがこれです。
対人営業と言うと他人にへりくだらなければならない場面がどうしても発生するかと思いますが、私はそれがどうしてもできないタイプの人間で、いわゆる強烈なナルシストです。
余談ですが、会社の新人教育で部下にこんな発言をしたことがあります。
- 自分の間違いを絶対に認めるな。
- 自分がいつも正しいと思え。
つまり、私は自分の間違いは絶対に認めないし、自分がいつも正しいと思っているのですが、それを他人にまで指導します。私は、それが自分の悪いところだという自覚すら無く、強みだとまで思っているわけです。
何故これが正しいかというと、自分の間違いは絶対に認めないし、自分がいつも正しい思うためには、常に誰よりも努力していなければならないからです。
仕事で失敗して上司に怒られることは有るかもしれませんが、その上司より自分が量的にも質的にも努力をしていたのであれば、「お前がやったってこの仕事失敗するだろ!」と言い返せます。実際には言い返さずに、私は聞き流しますが、このような思考ができれば、自責の必要が無くなりますので、精神衛生上は非常に望ましいと思うわけです。
誰よりも努力していれば、仮に自分のヒューマンエラーで失敗したとしても、それは他の誰かが担当した場合であっても発生し得たのだから、交通事故に遭ったようなものです。自責する必要がありません。
「自分がいつも正しいと思え。」というのも同じで、自分がいつも正しくあるためには、正しいことを誰よりも努力して勉強していなければなりません。
要は、自分の間違いは絶対に認めないし、自分がいつも正しいと思っているという状態にあるためには、相応の努力が必要で、それが向上心に繋がるという考え方をしています。
かなり性格が悪いと思うかもしれませんが、既に述べた通り、ITエンジニアは技術力ありきの仕事なので、これでもうまくやっていけます。
こういうわけで、私の中には他人にへりくだるという概念はありません。よって、対人営業は絶対にやりたくないし、やりません。
※もっとも、Youtube で見かけた実務家の司法書士の主張ですが、他人にへりくだるばかりが営業ではなく、司法書士の場合は営業のやり方が、通常の対人営業とは異なる、という考え方もあるということは付け加えておきます。
講師になる場合
※私は講師の経験が無いため、想像を含む検討となることをご容赦ください。
講師になる場合も、これまで検討したことと同じです。講師は雇われの場合もあれば、予備校と業務委託契約をしている場合の両方があるかと思いますが、この議論の観点からはどちらも同じと扱ってよいです。
講師の報酬は非常に幅があると聞いています。ボランティアに近い値段から、年収億近く行っていると主張される講師の方もいます。
当然、後者にならなければ司法書士試験のコスパは悪いです。
後者になるためには、司法書士試験に合格しているだけではダメで、人に教えるのが上手でないといけません。また、人に教えるのが上手なのは最低限で、講師によっては、本を執筆されている方もいます。つまり、人に教えるのが上手なのに加えて、私がやっているような自分自身を売り込む文才のような能力も要求されると思います。
独立して資格を活用する場合のまとめ
独立して資格を活用する場合は、コスパという観点からは、どのパターンでも本質部分は同じです。
つまり、司法書士資格をコスパ良く活かすためには、資格があるだけではダメで、文才、コミュニケーション能力や営業スキル、人に教えるのが上手と言った+αの能力が必要になってくると思うのです。
また、実務以外で稼ぐのであれば、私のように何らかのアイディアが必要な場合もあります。
なお、独立して資格を活用する場合として、これをやれば高い確率で大儲けできる方法があるというアイディアがあるのですが、そう思いながら自分では実行できていない案があります。これについては、この記事の最後の章で「司法書士資格を活かして大儲けする方法」という章を書いて説明するので、リスクを取れる方は実践してみてください。
司法書士として勤務して資格を活用する場合
結論から言ってしまうとこの場合の見返りは大きくありません。
よく、司法書士の転職エージェントが、都会での勤務司法書士の場合の未経験者の給与相場は30万円です。と主張します。
30万円という給料を良いと思うか安いと思うかは人それぞれですが、良いと思った人は少々注意が必要です。
実際に私が司法書士の求人を調べたことがあるのですが、有名な大手司法書士法人の給与に確かに30万円とありました。
しかしこれにはちょっとした落とし穴があって、これは見込み残業代まで含めた給与です。この司法書士法人では月40時間以上の見込み残業が敷かれており、基本給に換算すると20万円を割っています。
想定年収は450万円とありますが、賞与の額にもよるものの、見込み残業を超える残業をして、更に休日出勤までしないと届かない額である可能性が高いです。
基本給20万円を高いと見るか低いと見るかはこれまた人それぞれではありますが、少なくとも相当激務であることが想像されます。
司法書士に限らず、専門職では、プライベートの時間も勉強にある程度費やす必要があります。特に独立を視野に入れている方は、独立後のことまで法人で丁寧に手取り足取りは教えてくれないと思います。独立後のことでなくとも、専門職では自分で本を読んで勉強できることは、自分でやってくださいと言う社風を持つ企業は多いです。
となると、プライベートの時間も勉強に使わなければならなくなり、おそらくこの待遇では趣味をやっている時間はほとんどなくなり、司法書士受験生のようなハードな生活を送ることになると予想します。
繰り返しになりますが、基本給20万円を高いと見るか低いと見るかは人それぞれではるのですが、少なくとも私にとっては良い待遇だとは言えません。
※とは言え、今の日本は貧困国と言われており、フルタイムで働いて基本給20万円に達していない方も多いですので、一概には言えないです。
このように給料だけを見るとコスパは悪そうに見えますが、更に問題があります。
司法書士は責任が非常に重いのです。
というのは、民間企業の場合、仕事で失敗してもせいぜい上司に怒られるだけ、大失敗でも減給降格と言った処分で済みますが、司法書士の場合、そうはいきません。
過失であっても公的な懲戒処分が下される可能性があります。
戒告ぐらいなら大したことない、と思うかもしれませんが、戒告であってもネット上に情報が出回ります。そうすると、司法書士以外の業界まで含めて転職が困難になるかもしれません。
以上から、金銭を目的として勤務司法書士を目指すのはあまりお勧めしません。(司法書士の仕事が素晴らしいから何が何でも司法書士になりたいというなら別です。また、勤務司法書士は司法書士として開業するための修行の面があるという主張もあり、修行だと捉えて就職するなら別です。)
ネガティブな事ばかり言ってしまいましたが、勤務司法書士にもメリットはあります。それは、司法書士の場合、経歴関係なく採用する事務所や法人が多いことです。
民間企業の場合、転職を繰り返すと、ネガティブな経歴として転職が不利になる場合があります。
勤務司法書士の経験が無いため、エアプ発言ですが、司法書士の場合は、資格さえあれば転職は容易なので、仮にブラック事務所を引いてしまったとしても次が探しやすいというメリットはあると思います。
民間企業の場合、ブラック企業を引いてしまうと、転職しようにもネガティブな経歴が付いてしまうため、我慢して3年は働かなければならないと言われることがありますが、こうしたことが司法書士の場合は、比較的少ないのではないでしょうか。
大学の就職課の連中は、就職実績というスコアが欲しいだけで、就職後の学生の幸せについては全く考慮していない。ブラック企業に就職して自殺する人もいるだろうに。結局、就職活動はブラック企業を引くか避けるかという運ゲーになるので、就職しなくても食えるスキルを身に付けるのが大正解。
— 九条@司法書士試験勉強法ブログ運用中! (@KyouzaiDesign) 2022年11月8日
Twitter でこんな発言をしましたが、まさにここで言う就職しなくても食えるスキルが司法書士な訳です。
以上のデメリットメリットと司法書士の取得にかかるコストを考えたとき、コスパが良いか悪いかで言えば、個人的な意見にはなりますが、最初に述べたように、司法書士の取得コストは軽いのです。良くも悪くもなく、コストと見返りが釣り合うぐらいになると言えるのではないでしょうか。
リスクに釣り合わないと考えた人がいるかもしれませんが、最初に述べたように、ジョブチェンジは人生の一大イベントです。私は、9年勉強して今の仕事に就いているのです。今まで真面目に勉強をしてこずに、まともな労働環境で働けていない人は沢山いると思いますが、そうした方たちが1年でそれを獲得しようと思えば、それなりの代償を支払う必要があります。
繰り返しになりますが、ジョブチェンジは魔法級の奇跡です。奇跡には代償が伴います。
この意味が分からない方は、賭博黙示録カイジという漫画を読んでみることをお勧めします。ここでは詳しく引用までしませんが、利根川というキャラクタがいて、このキャラが鉄骨渡りで言った言葉が的を得ていて、大変共感しました。
※ただし、利根川はジョブチェンジの価値ではなく、2000万円というお金の価値について主張を展開します。
司法書士以外として勤務して資格を活用する場合
司法書士の資格を利用して、登録はせずに、司法書士以外の業界に転職する方法です。
これは実際に私が実行した方法ですが、あまりお勧めしません。
私の場合、詳しいことは書けませんが、転職したものの、会社の人間関係が悪く、社長が全く部下の意見を聞いてくれず、更に待遇も良くなかったため、合わないと感じて直ぐに辞めてしまいました。
この会社では40時間の見込み残業が敷かれており、平均残業時間40時間と求人票にありました。
そこで、この会社ではもしかしたら事実上の定時が20時になっているのではないかと疑いました。
面接でそれについては突っ込んだ質問をしたのですが、定時が20時になっているなんてことは有りませんという回答をいただきました。
しかし、実際に入社してみると社長のこの発言は大嘘で、20時前に帰ると色々と文句を言われるという会社でした。
これは面接で裏切られているし、早々にやめてしまうのが正解だろうと思いました。また、ブラック企業だったとしても、我慢して会社後継者になれば旨味もあるかもしれないと思って入社したのですが、いざ入社してみると、そのメリットも無いと判断するに至りました。
私自身の経験もありますが、この方法をお勧めしない理由は、次の通りです。
- 司法書士資格を持っていれば未経験者でも採用するという職場が無い。
- 司法書士資格を持っていれば特別に給与面で優遇されるという職場が少ない。
前者はつまり、多くの企業では、中途採用では未経験者を採用しないですが、司法書士資格を持っていてもそれは変わらないということです。
後者については、実際に色々な求人を調べましたが、そもそもそういう求人が無く、もっと言えば、採用条件に司法書士と書いてある求人自体も非常に少ないです。あったとしても、他の資格も持っていないと採用しないという職場しか見つかりませんでした。
とはいうものの、司法書士試験に合格し、稀に民間企業の法務部に就職する方もいますので、一概に悪い戦略とも言えません。
以上から、この方法で司法書士資格の活用を考えている場合は、具体的に司法書士を採用条件にしている企業を見つけておき、何が何でもその企業に就職したいという動機が無いとお勧めできないと思います。ただし、その場合でも、その企業が面接に行ったとき、本当に採用してくれるかどうかは分らないということには注意が必要です。
余談ですが、1件だけ司法書士資格を持っていることを採用条件にしている求人をハローワークで見たことがあります。これは、公務員で待遇はそれほど良くないと個人的には感じたのですが、それでもすぐに採用が決まったらしく、数日後には求人が取り下げられていました。
このことから、司法書士資格を持っていて転職したいけど上手くできていないとか、司法書士として働いているけど関係ない業界に転職したいとかいう人は、かなり多いのではないかと思いました。
司法書士以外で既に雇われていてそのまま働き続ける場合
これは最も意味がないと思われる方もいるかもしれません。私個人は、実行しようとしたけど、実現できなかった方法です。実現できなかったので、エアプ発言ですが、コスパは良いと思います。
私が仕事をしていた会社はとてつもないブラック企業でしたが、それでも法人という意味での会社には愛着や忠誠心がなかったわけではありませんから、何とかして会社を変えたいと思っていました。
こういう希望がある場合、司法書士資格を持っていると、経営者や管理職に対して非常に強気に立ち回れます。
司法書士は人手不足なので、会社を辞めても資格があれば仕事があるからです。
また、私の前職はITエンジニアだったのですが、ITエンジニアには、ただの技術オタクが多く、会社の売り上げには興味がない人が多いという偏見が未だに存在します。
私自身は、狭い意味での技術ではなく、会社の売り上げに直接的な貢献度を乗せることのできるプロジェクトマネージメントや開発方法論などにも興味がありましたし、実際に勉強していました。それが私の強みだとも思っていました。
しかし、こういったものの価値を主張しても、技術オタクがまた何か言っている、程度にしか周囲の人は思ってくれませんでした。
また、私の前の会社は年功序列であり、本来、管理職はプロジェクトマネージメントや開発方法論を勉強しておくべきだと思うのですが、そうしたことを全く勉強していない管理職が権限を持っていました。その所為で、会社が混乱しており、会社全体のパフォーマンスにも悪影響があるという事態になっていました。
また、実際に物を作るいわゆる理系の職種より、営業をする文系の職種の方が立場が上に見られがちというのもあります。
こうした立場の悪さは、司法書士試験に合格すれば逆転する可能性があります。
例えば、司法書士試験に合格した人が、「そもそも会社は営利社団法人の別名であって、会社は金儲けのために存在している。金儲けは正義だ。君の意見は金儲けにどうつながるのか説明して見ろ。」と言えるようになれば、技術オタクというレッテルを貼ってくる人に対しても、管理職に対しても、ものすごく説得力があります。
いわゆる文系を自称しながら現場の技術者に敬意を持たない人に対して、人によっては相当ムカつくと思いますが、「えっ、文系なのに司法書士すら持ってないの?理系でも持ってるよ。本当にあなた文系なの?」と言い返してやることができます。
こうした立場の逆転は、上手く使えば会社を変えることができます。
会社を変えることができれば、ブラック企業からホワイト企業に変えることもできるかもしれないので、そこで働いている沢山の人を幸せにすることができます。
私は正義の味方に憧れているというようなことを有料記事に書きましたが、実現すればまさに正義の味方になれると思います。
また、こうやって会社を変えることができれば、そういう体験談は需要があると思いますので、文才も活かして情報発信すれば、他の会社にまで影響を与えることができるかもしれません。
政府が働き方改革に取り組んでいることから明らかなように、日本の労働環境は大きな社会問題になっています。それを解決することに貢献できる可能性があります。そうなると、会社のヒーローを通り越して、日本を救ったヒーローになれるかもしれません。
故に、日本を救える可能性すらあるため、非常にコスパは良いと思います。
ただ、私は実現できませんでした。司法書士資格を取るために会社を辞めてしまったからです。ここは今思えば目的と手段が逆転しており、何が何でも会社にいながら資格を取るべきだったかもしれません。しかし、兼業では受かる気がしないため、やむを得ない決断だったようにも思います。
この方法で司法書士資格を活用したい方は、兼業となるため、長期化する可能性が高く、相当な覚悟を持って臨む必要があると思います。
学生が受験する場合
この場合は、コスパという観点からは難しいです。
在学中に司法書士試験を受験した場合、学業が犠牲になります。
せっかく高いお金を払って学校へ行くのですから、学校にいるうちは学生にしかできない勉強をした方が良いというのがあります。
しかしそれを犠牲にしても、在学中に司法書士に合格するメリットはあります。
まず、出会いの多い学生生活において、司法書士資格を持っていれば、立ち回り次第では異性にモテる可能性があります。
次に、就職活動に余裕が生まれることです。
こんな発言をしていますが、ここで言う「糞」にかまける必要が無くなります。
正社員としての就職を強制される日本の就活周りの状況はホント糞。正社員として最初に就職した会社の内定を蹴ってフリーターにでもなっとけば、どれほど有意義な人生を過ごせたことか。大学の就職課の連中は反社会的組織と言っても過言ではない。
— 九条@司法書士試験勉強法ブログ運用中! (@KyouzaiDesign) 2022年11月8日
本当に私は、大学時代の就職活動を糞だと思っています。詳しことは次の記事で説明しています。
(参考記事)何故、学歴は重要なのか?(プログラミングと学歴)
新卒を優遇するということは、そうではない者には就職が不利になります。そして私は、新卒で内定し、自分の内定先企業がブラック企業であることが就職前に判明しました。その場合でも、内定を蹴ると次の就職先を探すのが難しくなるため(新卒を優遇するという馬鹿げた仕組みのため)内定を蹴る勇気を持てませんでした。
結局、この会社には我慢して何年か務めたものの、何も得られるものはなく辞めています。
余談ですが、当時の自分なら内定を蹴っても食っていける自信はあったので、蹴っておけばよかったのですが、親を安心させたいというのもあり、そのまま就職してしまいました。有料記事に書いていますが、この親からは裏切られましたし、今思えば、親も相当糞だと思います。
私の受験を散々妨害した糞みたいな家族を安心させたくて正社員になったんだけど、他人を優先し過ぎていつも失敗している。
— 九条@司法書士試験勉強法ブログ運用中! (@KyouzaiDesign) 2022年11月8日
少々脱線しましたが、司法書士事務所は新卒ではない未経験者でも採用すると言われていますので、就職活動で相当強気に立ち回れます。内定を蹴っても構いませんし、何なら就職活動をする必要すら無いので、4年生になってから研究に集中することもできます。新卒採用反対デモのような左翼活動をして正義の味方を目指してみるのも良いかもしれません。
以上から、学業を犠牲にするデメリットを受け容れられるなら、非常にコスパは良いのではないかと思います。
なお、私は、在学中に司法書士試験に挑戦すると学業に支障が出るため、それならば、入学前に浪人して司法書士試験に挑戦し、合否が判明してから大学に行けばいいという考え方をしています。
完全に趣味として受験する場合
よく、司法書士試験に限らず、受験はゲームのようなものだと主張する方がいます。
この意味で、司法書士試験をゲームと見做した場合、かなり面白い部類のゲームになります。
ゲームでは理不尽すぎる要素があるとクソゲー扱いされますが、司法書士試験はクソゲーではありません。
かけた労力とゲームの実力が比例するゲームです。
例えば、モンスターハンターのように周回ゲーと呼ばれるジャンルのゲームがあり、同じクエストに繰り返し挑むことで強くなっていくゲームがあります。
司法書士試験はそれと非常に類似しており、周回ゲーが好きな人には楽しめると思います。
ただ、コスパは悪いです。
独学でも1年で10万円程度の教材費用が必要です。それならば、ゲームソフトを何本か買った方が楽しめると思います。
副次的効果
司法書士試験に合格すると、祝賀会や研修に参加できます。
そこで、同期合格者と人脈を構築したり、中には恋人ができてしまう方もいるようです。
ただし、現在はコロナウィルスの影響で飲み会が少なくなってきているので、副次的効果はそれほど期待できないかもしれません。
私の場合は、非常に性格に難があるためか、祝賀会や研修で知り合った人とはその後ほとんど連絡を取り合っていません。
そのため、このコスパについては論じることができませんが、人間関係構築力の優れた人にとっては大きなメリットになると思います。
司法書士資格を活かして大儲けする方法
最後に、司法書士資格を活かして大儲けする私のアイディアを説明します。
これは私のアイディアですが、実行には移していません。おもしろいと思った方でリスクを取れる方は実践してみてください。
これは、今まで上げてきた中の「独立して資格を活用する場合」に該当します。
結論から言ってしまうと、司法書士の業務効率化のためのソフトウェアを作ってしまうことです。
現在、司法書士の業務効率化のためのソフトウェアには次のようなものがあります。
- 権(ちから)
- 2in1Win
- 司法くん
- サムポローニア
これらはどれも、実績のある有名なソフトですが、司法書士の実務家からは、どのソフトもいまいち使いにくいと批判を受けることもあります。実務を知らない人が作っているのではないかと主張する方もいます。実際には補助者経験者を雇用している会社もあるため、実務を知らない人が作っているということは無いのでしょうが、ITエンジニアと仕様を決める人(補助者経験者)のコミュニケーションがうまくいっていなければ、せっかく経験者がいてもそれがソフト開発に活かされないということは十分に考えられます。
そこで、現役または独立開業経験のある司法書士本人が、自らソフトを開発してはどうでしょうか?
これならば、ITエンジニアと仕様を決める人が同一人ですから、コミュニケーションが問題になることは有りません。
更に、宣伝も開発者本人がブログを書いて行います。司法書士実務や既存のソフトのレビュー、批判を行いながら、自分が作ったソフトは既存のソフトの使いにくいところを改善した物になる予定だと主張します。そうすると宣伝が非常に説得力のあるものになります。
作ると言っても、すべて自分で作る必要はなく、仕様を決めて開発チームを動かす役割の人が、司法書士本人であればよく、実際のプログラミングは外注しても構いません。というか、外注しないと難しいと思います。
この作戦の問題点ですが、それなりに投資が必要なため(プログラマを雇う必要があるため)リスクがあることです。また、雇う側もそれなりにソフトウェア開発に精通していなければ、プログラマとのコミュニケーションがうまくいかず、既存のソフトウェアと大差ないものができてしまう可能性もあります。
リスクを少なくする方法として、自分で全て作ってしまうという手があります。この場合、大規模な物は作れません。作れたとしても非常に時間がかかります。そのため、アジャイル的な方法論を採用することになります。日頃の業務で一番困っていることは何で、プログラミングで解決できることは何かということを検討し、小さい労力で効果が最大となる部分から作っていけばよいと思います。
司法書士の中にはプログラミングができない人もいるかもしれませんが大丈夫です。司法書士試験に合格する能力があるなら自分で勉強すれば何とかなります。確かに人に頼まれて仕事をする場合は、私のように学校で勉強する必要があるのですが、自分で考えたソフトを開発するだけなら、そこまで重装備は必要ありません。趣味でプログラミングをやっている人もいるので大丈夫です。
最後に、私がこれを実践しないのは既に述べた通り、対人営業を絶対にやりたくないので、司法書士実務をする気が無いからです。この案を実行するなら、司法書士実務経験は必須となります。
余談ですが、司法書士の仕事がAIに奪われてしまうと主張する人たちは何故そのためのAIを自ら開発しようとしないのでしょうか?それこそ大儲けができるはずです。こういう主張をしている人達はインフルエンサーが多く、投資も可能であるはずです。それをしないあたり、やはり、このような人達は自分自身の主張に自信が無いのではないでしょうか。
私は司法書士の仕事がAIに奪われてしまうとは考えていませんが、もしそれが可能であるとすれば、プログラマとしての立場の私は、それはそれで非常に夢のある話だと思ってしまいます。これを読んで興味を持った方は、是非AIの開発にも挑戦していただければと思います。
まとめ
司法書士試験のコスパについて論じましたが、総じて言えるのは、労働者としての目線を捨てる必要があるのではないかということです。
司法書士資格をコスパ良く活用するためには、経営者やクリエータの目線を持たないといけないのではないでしょうか。
会社に決まった時間に行けば仕事が貰えて給料も貰える、という発想ではなく、自ら仕事を創り出すという考え方が必要だと思います。
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