独学1年の司法書士試験 ~資格試験アルティメット合格方法論~

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司法書士試験 実践

【司法書士試験】平成26年度不動産登記法(記述)考察

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夜分遅くに失礼します。九条です。

前回に引き続き、本試験より難しい問題を解くことの必要性を説こうかとも思ったのですが、アクセス数が伸びていない為、少々話題を変えます。(「本試験より難しい問題を解くことの必要性」の続編は、教材のコンセプトとも関係してくるので、将来的には必ず記事にします。)

これまで主に択一式のお話をしていましたが、今回は記述式のお話です。

実は、私は記述式が苦手です。(択一式には圧倒的な自信がありました。)そのため、記述のことは記事にしづらい面がありますが、苦手意識があったからこそ、受験生当時、徹底的な考察を行っているのも事実です。

私はほぼ独学1年で合格していますが、落ちた際にどうするかと言う2年目の計画を立てていました。そのお話をしようかとも思ったのですが、その前提として平成26年度の記述について語る必要があるとも考えました。

参考

法務省:平成26年度司法書士試験問題

みとみ学園 - 平成26年 司法書士 試験解答速報

最初に

本編では、解答用紙の第1欄を飛ばして第2欄について言及します。それは、第2欄が重要だからです。第1欄、第3欄、および第4欄については、また機会があれば記事にします。

導入(採点疑義)

実は、平成26年度の記述式には採点疑義がありました。これは良く知らているかもしれません。採点疑義があったのは不動産登記法です。一方、商業登記法には採点疑義がほとんどありませんでした。

採点疑義があるとは、良く書けているはずの人の点数が理不尽なまでに低く採点され、一見、枠ズレのような致命的と言える失点を犯している人の方が高く採点される場合があったことです。こうしたことが、かなり頻発したと言われています。

細かいことですが、採点疑義があるとは、問題にはきちんとした正解があり、正解ははっきりしているが、採点の仕方が理不尽ということです。

これに対し、平成27年度商業登記法(記述)には出題疑義(俗にいうボ株積極消極問題)がありました。

出題疑義とは、採点以前の問題として、問題に狂いがあるのではないかという事態です。

平成26年度については、最初に、これが採点ミスではないかという噂が出ました。しかし、この説はすぐに否定されることになります。もしも、採点官が大雑把な性格で「うんにゃらほい!」な採点をしたのであれば、不動産登記法だけではなく、商業登記法にも採点疑義が生じたはずです。しかし、商業登記法には採点疑義はなかったのです。このことから、採点ミスの可能性は否定されました。

その結果、不動産登記法の採点基準を躍起になって考察している予備校も有りました。

私は、この事実を受験生の時に知り、戦慄しました。

理不尽かつ意味不明な採点基準で不合格にされてしまっては、たまったものではありません。

そこで、受験生時代にこの件について徹底的な調査と考察を行いました。受験勉強と同様、こういう調査を行うことは重要なことだと思います。

調査の方法

インターネット上に自身の答案内容と点数を公表されている方が当時はたくさんいました。

そういうデータを探して徹底的に見ています。

考察

第2欄が鍵?

調査の結果、ひとつの傾向が見えてきました。それは解答用紙の第2欄です。

模範解答では、第2欄(1)の登記の目的は「X番抵当権抹消及び信託登記抹消」です。信託の抹消は、当時、非常にマイナーな書式とされ、第2欄は合否にほとんど影響しない、捨て問とするのが支配的な見方となりました。

しかし、私は調査の結果、全く異なる結論に至りました。それは、第2欄がこの問題のキモと言える、最重要論点ではないかという結論です。

私は次のような結論に至ったのです。

第2欄の配点が非常に高い。

そうすると、理不尽な採点に説明が付いてしまう。

実は捨て問とされ、見落とされていた第2欄が合否を分ける鍵だったのでは?

実は、過去に、たったひとつの回答欄が合否を分けたことが有りました。(何年度だったかは失念してしまいましたが、申請構造が単独申請なのか共同申請なのかという論点です。)

第2欄がどう採点されたか?

調査の結果、「良く書けているはずなのに理不尽なまでに低く採点されている」と主張される方の答案にはある特徴がありました。

第2欄(1)の登記の目的にこうこう書き込まれていたのです。

X番抵当権抹消

一方、「枠ズレのような致命的と言える失点を犯しているにも関わらず高く採点されている」答案の第2欄(1)の登記の目的にはこう書き込まれていたのです。

  1. X番抵当権抹消と信託抹消
  2. X番抵当権抹消及び信託終了
  3. X番抵当権抹消と信託終了
  4. 【レアケース】(第1枠に「X番抵当権抹消」第2枠に「信託抹消」)⇒枠ズレしている。

前者と後者の違いは何でしょうか?どちらも模範解答からズレており、不正解です。にもかかわらず、前者と後者には決定的な違いがあります。

それは、前者から信託登記を抹消するという意図が全く伝わって来ないことです。一方、後者には書式に多少の揺れはあるものの、信託登記を抹消するという意図が伝わるものになっています。

見直してみますが、模範解答の第2欄(1)の登記の目的は「X番抵当権抹消及び信託登記抹消」です。

私は、ここに合否を決めるような大きな配点がされていたと推測するに至りました。

信託登記の特徴は2つの申請を1つの申請ですることにありますから、1枠に2枠分の配点がされていたとしても不思議ではありません。ここに「X番抵当権抹消」と書き込んだ方は、枠ズレ以前に、白紙回答を出したものと扱われたのではないでしょうか。

確かに 4. のケースは信託登記の次の重要論点を見事に外した上に、枠ズレを起こしています。

  1. 信託登記は2つの登記を同時にする。
  2. 信託登記は2つの登記をひとつの申請書でする。

しかし、「信託登記を抹消する。」という意図は十分に伝わるのです。

そう、書式の表記が揺れても意図することさえ伝われば白紙にはならないんです!

この他、2欄に名変登記を入れるべきか入れないべきかという論点もありました。合格レベルの方には簡単に判断できたと思いますが、仮にここで枠ズレを起こし、第1枠に名変登記、第2枠に「X番抵当権抹消及び信託抹消」登記を入れた場合、例外的に数点の減点で済んだ可能性もあります。(通常枠ズレしたら零点ですが、例外的な措置により採点されたかもしれません。)

そうだとすると「枠ズレしていないのに、枠ズレした人の方が高い点を取れた。」と言う一見すると理不尽なことにも説明が付きます。

記述の本質

以上の考察から、私は次の結論に至りました。

司法書士試験の本番の記述の本質はとにかく書くことにある。

完全な未出の書式が出ても意図が伝われば良い。(多少表記が揺れても構うな!)

言い方を変えれば、「フィーリングでも良いのでとにかく書き殴れ!」ということです。

もっとも、オートマシステムに記載のあるような基本的な論点は、完全に暗記し、加えてきちんと考えて書けることが前提です。

「書き殴れ!」は本当に難しすぎる未出の論点に遭遇した場合を想定してのお話です。

フィーリングで書くと言っても、択一で問われる次の2点の基本事項は押さえておくべきでしょう。

  1. 信託登記は2つの登記を同時にする。
  2. 信託登記は2つの登記をひとつの申請書でする。

記述は択一の延長だ!とも言うことができます。

最後に

私も平成26年度の不動産登記記述式の全ての答案を見たわけではありません。

また、ここで考察している採点基準はあくまでも私の「直感」が入った推測に過ぎません。

「フィーリングでも良いのでとにかく書き殴れ!」という考え方をしていると、消極事項を積極にしてしまうリスク(この記事を参照)もありますし、そうすると致命的失点となる恐れもあります。

この点には注意をお願いいたします。


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